おこめさんちのミミヨリな話

両耳小耳症&重度難聴の息子と、日々の徒然

手術後1日目

昨夜は、覚悟していた割に平和に終わりました。朝方に目を覚ましてしばらくぐずぐずと寝てくれなかったのは少し辛かったですが、一晩中ぐずぐずかと覚悟していたのでそれに比べたら^ ^♪

 

今朝から食事もスタート。普段、家で食べる量よりかなり多めのメニューなのですが、7割程食べられました。

 

午前中は耳鼻科と麻酔科の外来へ。

耳鼻科では傷口の具合などを診てもらい、当ててあったガーゼを交換してもらいました。腫れなどもなく経過は順調とのこと。頭を覆っていた(勝手に)通称玉ねぎネットは、桂○美風おしゃれターバン巻きに。病室はとても暖かいので、頭の通気性が上がりコメタも快適になったのではないかな。

麻酔科では昨日の手術中の血圧や脈拍の記録を見せていただきました。特に異常はなかったとのことで、こちらも何よりです。この麻酔科の先生がとても優しくて母は癒されました…

 

お昼過ぎには看護師さんに身体を拭いてもらいスッキリコメタ!

それにしても看護師さんや先生を前にして実によく泣きます。あのユニフォームはコメタにとって敵だと認識されてしまっているのかしら。確かに痛いことされることもあるけれど、コメタのためなのだよー!きれいで若い看護師さん、もっと月齢が小さいときは大好きだったのにな(これが男の性かと主人と笑ったものです)。

 

その後は時々検温したり点滴したりとありましたが基本的にフリータイム。

ゆったりお昼寝もできたし、何よりご機嫌で過ごせる時間が増え、笑顔も出てきていつものコメタに戻りつつあるのが嬉しい。昨日の今日だというのにすごい回復力、そして現代医学の素晴らしいこと!

 

今夜もたっぷり寝て、また元気を取り戻してね。

手術が終わりました

朝8時半にお部屋へお迎えがあり、夫婦でお見送り。母は手術室にも入り麻酔が効くまで付き添いました。

麻酔で眠っていくとき泣けちゃうと思うけど、と病棟の保育士さんからも言われていましたが、もう手術室に入る前から涙が滲んできてしまって…手術台に寝かされてぎゃんぎゃん泣くコメタが、麻酔を吸入し始めてみるみる意識が遠のいていくのを見ると本当に辛かったです。

先生はじめスタッフの皆さんが笑顔で、私たちの不安を和らげようとしてくださっていて、それが救いでした。

コメタを託して手術室を出てからは、なぜか足に力が入らずふらふら…気づかないうちに力をこめてしまっていたのでしょうか。

 

それから3時間半後、手術終了の連絡があるまでは、病室で昨日浴びれなかったシャワーを浴びたり、本を読んだり、人工内耳の選択をした理由をコメタに伝えられるようにと夫婦で話し合ったり、手術中のコメタに想いを寄せつつゆったりと過ごさせてもらいました。

 

主治医の先生に抱っこされて帰ってきたコメタは、右側頭部に分厚いガーゼを当て、頭にネットを被った玉ねぎ状態。顔が全体的に浮腫んだような痛々しい姿でした。3時間半、先生方と一緒に頑張ってきたんだね、偉かったね、ありがとう、心からそう思いました。

 

そこから激しく1時間ほど泣き続け(身をよじって文字通り声が枯れるまで。気管挿入の影響もあったと思いますが)、その後は疲れ切って眠ってしまいました。ちなみに手術したところを避けながら、よじるコメタを抱っこしなだめるのはなかなかハードでした…主人と代わる代わる抱っこしてしのぎました。もともと希望していた両耳同時手術だったらどうやって抱っこしたのだろう。

 

部屋に戻って4時間経ったところで、看護師さん同伴のもと水を口に含ませてみました。少し、むせましたがごくんと飲み込めた様子。授乳もOKが出ました。約18時間ぶりの授乳!母のおっぱいも限界を迎えていたところだったので、OKが出てよかった…!コメタもごくごくと、いつも通り飲むことができていて安心しました。

このまま順調に、早く食事もできるようになるといいね。

 

その後はうとうととぐずぐずを繰り返しています。今は少し眠り込んでいる様子でようやくベッドに降ろせました。

今夜はこのまま眠ってくれるのか、やはり痛みなどで眠りが浅くなるのかな。今日は本当によく頑張ったコメタですから、母はとことん付き合うつもりです!

 

応援してくれた全ての人に、感謝。

順調に回復してくれますように。

 

入院

人工内耳埋込手術のため、コメタ入院しました。

 

今日は耳鼻科や麻酔科などの外来をまわったり、点滴のためのルートをとったりと、盛りだくさんの一日でした。

知らない大人に囲まれて、ちょっと痛い思いもしたりしてコメタはよく泣きましたが、頑張った!

 

コメタが入院しているのは小児科病棟です。希望していたよりも少しお高い個室に入ることになりました。お金はかかってしまいますが気楽で快適です。

すぐ隣にはプレイルームもあり、気分転換に遊びに行くと、保育士さんや、入院の先輩が優しく相手をしてくださりコメタも生き生きと遊んでいました。感謝です。

 

私も付き添いで入院です。

人工内耳を入れて、コメタに音のある世界を見せてあげられるかもしれない。これにはわくわくします。

でも、

この小さな身体に全身麻酔で傷をつけてしまうこと、インプラントという人工物を入れこの先の生活でいろいろな制限をさせてしまうこと、

胸が痛みます。よくよく考えて話し合って出した結論ですし今更後戻りはできません、しません、が、揺らいでしまいます。何も知らずにすやすや眠るコメタの寝顔を眺めながらナーバスな気分の母です…

 

コメコは大好きなおかしゃんと離れじじばばと過ごす夜。4歳だから泣かない、なんて殊勝なことを言っているようです。正直な胸の内が分かるからこそ、この強がり発言が逆に心配になってしまいます。5日間、頑張り通せるかしら(>_<)

旦那様はよりによって1年で一番お仕事が忙しいのがこの時期。

 

家族みんながそれぞれに頑張ります。母がへこたれていてはいけませんね。

 

明日は朝イチの手術。どうか、どうか手術が最高にうまくいきますように!

おやすみなさい。

 

身体の発達について

コメタの身体(運動)の発達の歩みを記しておこうと思います。

 

首座り  5ヶ月頃

寝返り  6ヶ月頃

背ばい  7ヶ月頃

ずりばい  9ヶ月頃

はいはい  11ヶ月頃

かまり立ち  11ヶ月頃

 

現時点でこんなところです。

母子手帳などの情報通りかそれより早いくらいだったコメコに比べると、ゆっくりな発達です。同じ月齢の子たちと比べてもやはりゆっくり。

他と比べるとゆっくりなことが多いので心配もあります。が、こうやって順番に書いていくと、コメタなりのペースで着実に成長しているのだなあと実感します。嬉しい。

 

特徴的なのはなんといっても反り返りの強さ。

月齢の小さなときは、抱っこを嫌がるほどでしたが成長とともにいやいやは薄れ、大人しくだっこされてくれるように。ただし、向かい合う抱っこをするとぐーんと反り返ることがとても多かったです。今でもその傾向はあります。そういうときは前向き抱っこをすると楽だという発見もありました。

ある先生によると、後ろの様子が聴こえで把握できないため、反り返って見たいのだそう。難聴の子あるあるだそうです。これも成長とともに減っていくとのこと。

確かにコメタも、一時に比べたら減ってきました。反り返らなくても振り返ることができるようになってきました。

背ばいの前段階から始まったブリッジ(頭頂部と両足の裏やつま先でふんばります)は、どこへ行っても注目の的。すご〜い!とは言われますが、これいつまで続くんだろうと心配もしました。背ばい&ブリッジの期間がとても長かったため、今でも頭頂部や後頭部は毛が薄いです…

はいはいでの移動に慣れてきてからは、ブリッジや背ばいを見る機会が減ってきました。最近、最後に見たのはいつだったかな?見なくなったらなったでなんだか寂しい気もします。

 

難聴発覚とともに、三半規管の奇形も分かったコメタです。それを知ったときには、歩けるようになるのか?ということもよぎりました。

難聴や諸々の奇形もあり、運動発達には多少のハンディがあるだろうと思っています。ただし、バランス感覚を支えるのは三半規管だけでなく視覚や足裏の感覚など様々な要素によるものだそうで、例え三半規管に奇形があってもそれを補うこともできると聞きました。

気長に、一歩ずつ、コメタの育ちを喜びながら過ごせたら一番ですよね。

 

ただちょっと本音を漏らしてしまうと、自分自身はずっとスポーツに親しんできた人生だったので、コメタにばりばりのスポーツマンというのは期待できないのかなと思うと少し寂しいです。

スポーツにもいろいろあるし、スポーツ以外にもコメタが輝ける場所がきっとあるのだろうけれど。

 

できないことより、できること伸ばせることに目を向けられるようになりたいものです。

左耳のみ手術に決定

術前最後の検査がありました。

 

ASSR検査では、なんと左右ともに反応なし。

中途半端によい結果が出て手術が延びるのもなあと思っていたのですが、反応がないなんてまた極端な!

前回のASSRやこれまでのCORでは反応が見られたため、蝸牛神経は脳まで届いているはずで人工内耳を入れて効果が見込まれる、と先生は仰っています。

どのくらいの効果があるかはやってみなきゃ分からないという…。少し不安です。

 

CT検査では、やはり右側の顔面神経が蝸牛の上を走行しており、人工内耳のインプラントを入れる位置と重なっているようです。

 

まずは左耳の手術をして、十分な聴こえが確保できれば片側でやっていくことになると思います。

もし、聴こえが十分でないと判断されたときは右側の顔面神経を傷つけるリスクと聴こえとを天秤にかけて検討することになります。が、右側の蝸牛神経は左側に比べて更に細く、人工内耳を入れてもどれだけの効果があるかは分からないこと、また、そもそも顔面神経を傷つけることは生活の質を著しく下げてしまうことから、おそらくいずれにしても左耳の片側装用でいくことになるでしょう。

 

両側装用が叶わず残念な気持ちもありますが、方向性が定まってきたことで少しほっとしているところもあります。

もう、道が決まったらあとは進むのみ。

来週に迫った手術に向けて、家族全員体調管理に努めます!

ハナタレコメタ、万全の状態で入院できるよう頑張ろうね!!

復職いつにするかできるのか

今、私はコメタの育休中です。

職場には1年半の育休期間を申請しています。

なぜ1年半かというと、私たちが暮らす町では、上の子が保育園児の場合、下の子が1歳半までに仕事復帰すれば同じ園に優先的に入れる制度があるからです。

保活、という言葉が一般的になるほど入園が難しい中、この制度はとても有り難いものです。

 

ただ、これを申請したのはコメタの難聴などが分かる前。

右耳の手術がもしかしたら1歳半頃になるかもしれない。また、両耳同時手術ができたとしても、左耳しか手術ができなかったとしても、しばらくは平日の通院が必須になります。

そんな中での復帰は現実的ではないなと感じ、育休期間を延長する方向で考えています。ただしその場合は兄弟枠での保育園入園ができなくなります。仕方がないことだけど、これは惜しい…

 

“復帰いつにするのかできるのか” 

 

これを考える視点はまだいくつかあります。

 

・金銭的な問題

実はコメタを妊娠中に家を構えました。コメタのいろいろな疾患を知らずに、共働き前提でローンを組み建てた家です。今後、コメタの治療等はできる限りのことをしてやりたいし、子ども達の進路についても選択肢をもたせられるだけの余裕が欲しい。育休期間を延ばしたり退職したりして収入が一馬力になるのは正直厳しいです。

金銭的には、一刻も早く復帰するのがベスト。

 

・コメタの療育

人工内耳を無事入れられたとして、その後は療育のため通院や聾学校の乳幼児クラスへの参加が考えられます。というか、後々後悔がないように今の年齢でしてあげられることは全部してやりたいので、通院やクラスへの参加、したいです。

手術後の通院頻度が落ち着いたら、2歳児までは週3日のフルタイムという形で復帰するのもありかな?制度が使えるのであれば。

また聴こえや言葉の育ち具合によっては聾学校幼稚部への入学も可能性があります。幼稚部は完全に保護者付き添いで1日なので、働きながらは無理、退職です。

さらに、聴こえや言葉を伸ばすには、普通の保育園等に通わせて言葉のシャワーを浴びさせるのがよい。というような専門家の意見も聞いたことがあり、何がコメタにとって最善の道なのかまだまだ模索中です。

 

家族の生活と、わたしのキャリア、コメタの人生がかかっている選択。簡単ではありません。

本当に、悩ましい!

 

明日は術前最後のASSR検査&CTです。

本当に人工内耳を入れるのに相当する聴力なのか、入れられる構造なのかということを確認します。

復帰いつにするかできるのか問題についても、明日の検査が手がかりのひとつになりそうです。

ちょっと、そわそわする夜。

うまく寝てくれるといいなあ。

 

コミュニケーションのはじまり

コメコが赤ちゃんのときから、ベビーサインに興味があり、育児に取り入れていました。コメコは話し始める前から、動物のサインや簡単な挨拶などを理解したり自分で表現したりすることもありました。

 

そんな経緯もあり、コメタにも新生児期からサインを見せて育てています。

難聴が分かってからは、親子で手話を学ぶサークルにも参加し楽しみながら親しんでいる所です。

 

一番見せる機会が多いのは“おっぱい”。このサインには、2ヶ月の頃から反応していました。その頃はサインを見せるとぺろぺろと舌を出していました。最近では、にこぉ〜と嬉しそうに笑って答えます。

その他には“ごはん”、“おやつ”、“もっと”などに反応しますが…こう挙げると食に関するものが多いですね。“いただきます”は、手をパチパチして合わせる真似をしているようです。

 

1歳を迎える前後にできるようになってとても嬉しかったのがお返事です。

手話サークルで毎回お名前を呼ぶときに歌う歌があり、手話をつけて家でもよく歌うのですが、「はーい」とお返事するタイミングでコメタが手を挙げるようになったのです。

補聴器をつけていてもつけていなくても手を挙げるので、どうやら身振りを見て反応しているようです。

ちゃんと見ながら学んでいるのだなあ、成長しているのだなあと感じられとても嬉しい表れでした。

 

人工内耳を装用すると、聴く力を育てるために手話は控えるようにするような話を聞いたことがあります。

が、人工内耳を入れることでコメタの場合は残存聴力がほぼなくなります。

また、人工内耳を入れても程度は改善されるとはいえ難聴には変わりありません。

理解の補助や、お風呂など人工内耳をつけられない状況でのコミュニケーション方法の一つとして、家族で手話は学び続けたいと考えています。