右耳も手術?②
再び、右耳も?と考えるようになったきっかけは、以前セカンドオピニオンを受けたS病院の先生が顔面神経の走行異常があるお子さんを手術したというお話を聞いたことです。
このお話を聞いたとき、かねてから両耳装用の可能性を(私たち夫婦より)願っていた母も同席しており、早速「行ってきなよ!」という話になりました…
私はというと、言葉は悪いですが正直「面倒なことになったな…」という感想。
手術や手術後のコメタの痛み、身体的な負担。転倒させないための心配り。装用させるための工夫や努力。機器の日頃の手入れ。今後の経済的な負担。入院時の家族の(特にコメコの精神的)負担。あと、だっこやシャンプーの時に感じるインプラントという人工物の存在感。私にはどうも未だに違和感があります。
右耳はほとんど諦めていたので、これらの負担が再び右耳の分もと思うと気が重くなりました。
まして、S病院の先生が「全然問題なし!ウチならできるよ!」なんて言ってくれちゃったら、通院や入院時の大変さはさらに増します。
右耳にも効果が見込めるのであれば喜ばしいことなのですけど。
そんなこんなで、可能性があるのであればと再びS病院のセカンドオピニオンを受けにいくことにしました。
右耳も手術?①
右耳にも人工内耳埋込手術の可能性が出てきました。
コメタの両側重度難聴が分かり人工内耳のことを知ったときから、両耳装用できたらという思いはありました。
しかし、詳しい検査を進めていくうちに人工内耳を入れるにあたり以下の問題が判明。
・人工内耳のインプラントを入れるあたりに顔面神経が走行している(走行異常)
・手術の際にメスを入れても、やっぱりインプラントを入れられずそのまま閉じることになる可能性
・手術の際に顔面神経を傷をつけ顔面の動きに悪影響が残る可能性あり
・手術できたとしても、人工内耳の刺激がインプラント近くを走行する顔面神経に影響を及ぼす可能性
・聴神経が細く、これまでのABR検査等でも反応がほとんどない。人工内耳を入れたとしても効果がないかもしれない
これらの理由から、主治医の先生からは両耳同時の手術は勧められませんでした。先に手術できた左の聴こえや言葉の育ち具合を見て、効果が薄いようであればリスクはありますが右耳も検討しましょうと。
ここまでリスクがあり、唯一にして最大のメリットである聴こえすら得られないかもしれないのであれば、無理に両側装用を目指さなくてもいいのでは。左だけでも無事手術できたのはありがたいこと。左の聴こえや言葉を伸ばしてあげられるよう努力しよう。
私たち夫婦はそう考えるようになりました。
育休期間決めました
コメタの難聴が分かってから、悩みに悩んだ育休期間。
コメタが2歳4ヶ月になる再来年度から復職することに決めました。
仕事柄、子どもが3歳になる前日までは育休が取れる有難い環境です。
最長まで取得することを療育でお世話になっているSTさんや支援学校の先生からも勧められていました。
私も、コメタの療育を考えるとできるだけ長く側にいて療育に専念できたらどんなにいいかと思います。
では、なぜそこまで取得しないことにしたのかというと…
経済的な問題です。
コメタを授かる前から家を建てる計画が進んでおりまして…
コメタが生まれ身体のいろいろが発覚する頃には建て始めていたのでした。
ローンも共働きが前提で組みました。
子どもが一歳になるまで支給される手当が終わり、主人の収入のみで生活していくのは正直とても厳しい…!(>_<)
私たち一家が住む市では、下の子が生まれた際に、一歳半までに復職すれば上の子と同じ保育園へ入ることが保障されています。私ももちろんそのつもりで「半年の無給期間なら問題なしか…」と考えていたのですが、思いもよらないコメタのいろいろ発覚にアタフタ。
コメタの療育と経済的な問題とを天秤に掛け、なんとかやっていけるラインを探ったところ、この結論に至りました。
まだはっきりとした聴こえの成果が感じられていない現在、あと一年でどれだけの進歩が見られるのかとても不安です。
復職する際には週3日の時短勤務を希望しています。残る平日は支援学校でのリハビリや通院にあてて、コメタの聴こえや言葉を引き続き伸ばしていけたらと考えています。が、そんなに上手くいくかな…やっぱり不安。
時短勤務での復職では、コメコと同じ保育園はおろか、そもそも保育園へ入ることすら厳しいかもしれません。難聴・人工内耳装用の子が受け入れてもらえるかも問題です。
保育園へ入れたとしても、健聴の子たちと一緒に過ごして馴染めるのだろうか。聴いたり話したりのハンデに辛さを感じるのではないかな。
主人の収入が倍くらいあれば。片働きでも買える家にしておけば。そもそもコメタのいろいろがなければ。なーんて、意味のないたら、れば、がついついよぎってしまいます。
先のことを考えるとなかなかの茨の道です。先のこと、なので分かりませんけどね、何も問題なーし、バラ色〜♪というのは考えにくいですね(^^;)
育休期間はもう変更できません。こうなったらまずは目の前のこと。
コメタの療育(と節約…)を頑張っていこうと思います!
新生児かわいいな(もやもや)
私のおっぱいの調子が悪くなり、コメタを取り上げてもらった産婦人科へかかりました。
案内されたナースステーションにつくと、生まれたばかりの新生児の赤ちゃん数人がコットですやすや…
とろけそうにかわいい…!
うん、かわいい。それは間違いない。
…のだけど、胸の奥がちくちくと痛みました。
もやもやとした心の内。
「私の子も、こうやってお母さんと同じ産院で、何の病気ももたず、すやすやと眠っているはずだった。この子達はいいな。この子達のお母さんたちは、いいな。」
ああ、私、コメタの身体のことがまだまだ消化しきれていないのだな。
もう1歳も過ぎたというのに。
コメタを産むときに使った陣痛室に案内され、マッサージを受けました。
なんだか懐かしいような、あの痛みを思い出すような、変な感じ。
妊娠中は、陣痛中は、知らなかったコメタの身体の問題。陣痛は苦しかったけれど赤ちゃんに会えるという希望でいっぱいだった。
コメタが生まれ、身体の奇形や障害が判明して、一つずつ受け入れていっているつもりでしたが…まだまだ修行が足りませんね。
どこかでいつも、障害がなかったら、奇形がなかったら、とパラレルワールドに思いを馳せてしまいます。
私のおっぱいはというとマッサージ施術してもらったものの、腫れと痛みは残りまだ熱っぽい感じです。
そんなことを言い訳に、久しぶりのぐちぐちブログ。
こんな荒んだ夜もあります。
音入れから一ヶ月②
…の間のことを、ちょっと詳しく。忘備録です。
1週目
磁石1/2、ケーブル8㎝。コイル部分を頭にくっつけサウンドプロセッサ(以下SP)はぶらりと垂らした状態で装用。
コイル部分はちょっとしたことで外れやすいものの、コメタ自身はあまり気にせずつけたままでいる時間が多い。1日1〜2時間つけられたかな。音への反応は特に感じられない。
2週目
磁石1、ケーブル8㎝。病院でSサイズのイヤフックに補聴器で使用していたイヤモールドを繋げて装用。(付属のイヤフックではイヤモールドの管がはまらなかった)なかなかいい具合に耳にもかけることができたが数分でイヤモールドのチューブが抜けてしまう。加えて、コメタ自身が気にして外してしまうことも多々。
前の週で割と長く装用できていたため、磁石を一つ強めにしたものの、今度はあまり長く付けられなくなってしまった。
太鼓の音に反応があったような。
3週目
磁石1/2、ケーブル8㎝。病院で、イヤモールド接続用のイヤフックを借りる。イヤモールドと繋げるとさすがに外れにくい。が、耳にはうまくフィットせずぶらぶらしたり外れたりしやすい。イヤモールドも小さくなってきてるよう。そこで、母の提案でヘアバンドをつけて安定させることに。ぶらぶらしているよりはいいようで、遊びに夢中の間はつけていてくれる。気になりだすとヘアバンドもろとも取ってしまう。そして目を離すとイヤモールドを噛み噛み…
1日3〜5時間くらい装用。
特別支援学校の先生の見立てでは、鈴などの高い音より太鼓などの低めの音の方が反応がよさそうとのこと。家ではなかなか実感がない。
4週目
磁石1、ケーブル8㎝→25㎝。コクレア のリハビリ教材の表紙に、小さな女の子がヘアバンドを使って人工内耳を装用している写真があった。そのつけ方を参考に、これまでは耳の後ろにあるSPを安定させるようヘアバンドをつけていたが、イヤモールドをつけている耳の上を通るようヘアバンドをつけることにした。安定感が増し、コメタも気にすることが少なくなった。
また、音入れ時のセット内にある未使用のケーブル付コイルは、長さ交換ができるということで8㎝→25㎝に交換。SPを衣類などにつけられるコアラクリップなるものも注文して届いた。ここから、SPは肩辺りにクリップでとめるスタイルに。
装用できる時間が増え、1日5〜6時間くらいになった。
ただ、連続して長くつけているとコイルが当たる部分の皮膚がピンク色っぽくなっていることがあり血流が悪くなっていそうで心配。
掃除機をかけるときには触らせてつける、とめる、を振動も合わせて感じ取らせたり、遊んでいる横にはりついて実況中継(!?)したりと可能な限り働きかけはしている。ものの…。何か決定的な出来事が起こらないものだろうか。待ち遠しい。
音入れから一ヶ月①
人工内耳の音入れから一ヶ月が経ちました。早いものです。
この一ヶ月、私が努力したのはとにかくコメタに装用させること、快適に装用できるよう工夫することでした。手術前、補聴器もなかなかつけてくれないコメタだったのでなかなか苦労しました…。
一ヶ月経ってだいぶ進歩しましたが、それでも1日5〜6時間といったところ。未だに目を離すとコイル部分を噛み噛み、ということもしょっちゅうですのでまだまだ戦いは続きます。
音への反応はというと、家でははっきりとした反応は感じられていません。コイルとSPを装着し、電源を入れるとしばらく宙を見つめてぽやーん、という様子が見られるので、何らかの音は届いているのかなと感じる程度です。
コミュニケーションに関しては、かなり面白くなってきました。先月末頃、いろいろなサインを真似するようになってきたのですが、今月に入り、おっぱい、おやつ、もっと、ばいばい等を意味あるサインとして自ら出すようになってきました。食に関する要求が主ですね笑 お花や動物などをこちらが指差した後にサインを見せると、同じように指差しした後サインを真似してみせます。
分かってるような、分かっていないような。サインでもおしゃべりと同じようにカタコト感がかわいいな、なんて思いながら付き合っています^ ^
次の一ヶ月の目標は、装用時間をさらに延ばすことと、充実した話し掛け。楽しく遊んでいる間は気にせず装用してくれるので、広場などにも出掛けて一緒にいっぱい遊んだり経験したりできたらと思っています。
循環器科、卒業!
コメタの生まれつきの疾患であった心室中隔欠損症。
本日、完治との診断を頂きました!
初めにこの病気を知らされたときには、心臓という命に直結する臓器ということもあり本当に心配しました。
コメタの場合は、日常生活に影響がないほど小さな穴であること、穴の箇所が筋肉の多い部分であることからいずれ塞がる可能性が高いとは聞いていました。
それでも心配してしまうのが親心というものです。
今回完治のお墨付きをいただけて本当に安心しました。
心臓病は自力で治ってしまったので、こちらは卒業ですね!と言ってくださった主治医の先生。
とても穏やかでほっとできる雰囲気をまとってらして好きでした。
少し寂しくなりますが、多くの方に見守ってもらって成長しているのだということを親の私も忘れずにいたいですし、いずれコメタにも分かっていってほしいなと思います。
まだまだ気がかりなことはたーくさんですが、大きな一歩前進。
今日はほくほく嬉しい一日になりました。
家族も皆喜んでくれて、本当にコメタは幸せ者だな。
これを読んでくださる方にも、きっといいことがありますように。