障害者手帳の申請
コメタがかかっている病院から、補聴器を購入するにあたり、障害者手帳の取得を勧められました。
手帳を取得していれば、補聴器を1割の負担で購入することができ、また他にもいろいろと助けてもらえることがあるということでした。補聴器が1台約8万円ですから両耳全額出すとしたら16万円…これを1割負担で購入できるというのは非常にありがたいことです。
補聴器購入が決まったコメタの生後5ヶ月頃に、主治医の先生に診断書を出していただき、受け取ったその足で住んでいる地域の区役所へ向かいました。
「障害者手帳の申請に来ました」
そう窓口の方に話したとき。
窓口にあるあらゆる案内の中に「障害」の言葉を見つけたとき。
ああ、コメタは障害者なのだな、私は障害者の母になったのだなと改めて突き付けられたようで複雑な気持ちになりました。
これまで障害者と呼ばれる人たちと関わりが全くなかったわけではありません。学生時代、福祉について学んだこともあったし、仕事でも考える機会はありました。
でも、今思えば他人事だったのだなと気づきます。
自分も身近な人たちも急な事故や病気で障害をもつかもしれない。いつかは歳をとって不自由な身体になるかもしれない。でも、今ではない。
コメタとの出会いで思いがけず踏み入れることになったこの世界。
コメタもあと数日で一歳です。
コメタが聴覚障害児であることにも、手帳所持者であることにも、そして障害児の母ということにも、もうすっかり慣れました。
そもそも、障害、というものの捉え方がコメタを産む前とは更新されたように感じています。その心境の変化はまた今度、記してみようと思います。
なんだか話は逸れましたが、障害者手帳の申請は無事に済み、1ヶ月程待って手帳を取得することができました。