難聴がわかった日
生後3ヶ月、コメタは生まれて初めての聴力検査を受けました。
小耳症が顕著な右耳は悪いかもしれないけれど、左耳は形もほぼあるし、きっと聞こえているはず!そう願いながら病院へ向かいました。
ABR検査という、寝かせた状態で色々な大きさの音を聞かせ、脳波の反応を見る検査です。
眠くなる薬を飲むため、寝不足&空腹の状態で来るよう指示がありました。朝からタイミングを検査に合わせるため必死のスケジューリング。寝不足&空腹なんて3ヶ月のコメタにとっては最悪の状態だったわけですが、それまでの我慢の甲斐あって無事に熟睡させることができました。
寝てしまったあとは検査の先生にコメタをお任せして私たち夫婦は待合へ。きっと大丈夫、と思っていたので能天気に雑談をしながら検査が終わるのを待ちました。
無事に検査が終わり、頑張って未だうとうと状態のコメタを連れて診察です。
先生はPC画面に映った検査結果らしきものを見せながら、第一声、
「非常に厳しい結果になりました。」
…えっ?
検査の結果、右耳はスケールアウト(反応なし)、左耳は105db。そのままでは会話などを聞き取ることはまずできない数値です。
これから補聴器をつけたり、それでもなかなか難しい聴力なのでいずれは人工内耳というものを手術でつければ、会話などもできるようになります…
といったようなことを説明されました。
全く想定していなかった重度の難聴。
悪い夢でも見ているのではないかと頭がくらくらしました。
コメコや他の多くの子どもたちのように、普通に聞いたり話したりすることができないの?補聴器?手術?コミュニケーションは?生活は?学校は?一体これからどうすればいいの?
いえ、可能性はなかったわけではないのですが、まさかうちの子がそんなはずないと高を括っていたのです。
でもきっとそれは誰でもそうでしょう。
まさか、うちの子が。
たくさんのクエスチョンマークと、失意の中で帰路につきました。