おこめさんちのミミヨリな話

両耳小耳症&重度難聴の息子と、日々の徒然

なかったことにしたい

こんなことを言ってはいけない、思ってはいけないと分かっていますが。

正直、この妊娠出産はなかったことにしたい、そう思いました。

 

実は、コメタは不妊治療により授かった子です。

二人目の子が欲しくて欲しくて、小さなコメコを連れて幾度となく通院してもなかなか授からず、復職のためこれで治療は一旦終わりにしようとステップアップして行った人工授精でやっと授かりました。

妊娠中、単一臍帯動脈という異常が見つかり不安もありましたが、お腹の赤ちゃんは元気で妊婦だった自分の身体も順調そのもの。

まさか、まさか自分の子の身体に病気や奇形があるなんて思ってもみませんでした。

 

ああ、家族や親族、職場や友人達にはどう知らせたらいいのだろう。

 

ああ、この子がいなければ、わが家は平凡で普通に幸せな生活を、元気で可愛いコメコにたっぷりの愛情を注ぎながら送ることができたのに。

 

不妊治療なんて自然でないやり方を選択したのが間違っていたのかな。

 

できることなら赤ちゃんをお腹の中に戻して、身体を完璧に作ってやりたい。

 

ものすごく自分勝手な考えだと思います。でも思わずにはいられなかった。

 

この後難聴なども分かっていくわけですが、困難にぶつかるたび、「頑張ろう!乗り越えよう!」というポジティブな感情の裏に、「もう逃げたい、なかったことにしたい」というネガティブな感情もずっとどこかに引きずっている自分がいます。

 

本当に丸々受け止められるのはいつになるのだろう。