小さなお耳を診てもらう
過去の話に戻ります。
生後1ヶ月経とうかという頃、NICUでお世話になっていた総合病院へ、お耳の形成で有名な先生がいらっしゃると聞き受診しました。
かなりベタラン風な初老の先生は、若い先生を従えコメタをささっと診て
「右耳が小さいね。左耳も通常に比べたら小さい。ただし形成の手術をすることになるとしても10歳前後だから今できることは特にない。経過を見るために3年後にまた受診すること。」
NICUで、泣いたときに下唇の右あたりが下は引っ張られたようになることを話すと、
「顔面神経の麻痺でしょう。口はしっかり閉じれているし哺乳もできているなら今のところは特に問題なし。今後発音や表情に違和感が出ることは考えられる」
とのことでした。できることはやりたいとマッサージなど改善の方法はと尋ねましたが、そちらも特になし。
NICUで受けた診断では右耳介低形成のみだったけど、やはり左もだったのか…。
確かに左の耳も上の方が折れてかぶさったようになっており、少し変わった形ではあります。それでも、これまで診断されていなかったので、これでも通常の範囲なんじゃないか、成長とともに普通の形に近づくのではないかと淡い期待を抱いていたのですが…
口の形が歪むのは顔面神経の麻痺。こちらも、筋肉の問題なのか神経の問題なのか専門の先生に診てもらわなければ分からないと言われていたところだったので、この日ようやくはっきりしました。発音や表情か…ニヒルな笑いをする感じじ?う〜ん、この子にはいろいろと苦労させてしまいそうだ。
この頃は、まだまだコメタが生まれ持ってきてくれたアレコレに打ちのめされている時期でした。
コメタのことが正しく理解できるようになるのはとても有難いことなのですが、また困難なことが増えてしまったようにも感じ、もやもやとした気持ちを抱えたまま家路につきました。